芽吹きの春に楽しむ山の幸
国土の7割ほどが山林ともいわれる日本では山の幸が豊富で、四季を通じて様々な旬の味覚を楽しむことができます。
芽吹きの季節には春の山菜が楽しめ、山菜採りに出かけるという方も少なくありません。
山の中まで入らなくても、地域によってはお庭の片隅にフキノトウが芽吹いたり、野道でツクシを摘んだり、近くの田んぼの水端に生えるセリなどを摘みに行く方もいらっしゃることでしょう。
フキノトウは煮物や和え物、酢の物をはじめ、フキ味噌にしてご飯のお伴やお酒のアテにもピッタリの保存食としても重宝します。
ツクシはスーパーなどではほとんどお目にかからず、摘むと直ぐにしおれてしまうので、自分で摘めた方だけが楽しめる春の味覚といえるかもしれません。
春の山菜としては比較的苦みが少なく、お子様でも食べやすいです。
よく洗ってハカマをとり、甘辛く煮たり、天ぷらにしていただきましょう。
都心部にお住まいの方も、この時期はスーパーにもフキノトウやこごみ、ゼンマイ、セリ、ウドなどが並びますので、ぜひ春の山の幸を使った和食にチャレンジしましょう。
4月の中頃から5月の頭にかけては、竹林で筍が旬を迎え、筍ご飯やお澄ましに木の芽焼きなど様々な和食を楽しむことができます。
収穫の秋に楽しむ山の幸
春と並んで山の幸が豊富なのが、大地の恵みが収穫の時期を迎える秋です。
栗やさつまいも、里芋などの甘みもたっぷりのホックリ系の食材や、松茸やしめじ、マイタケや椎茸など香り高く風味が楽しめるヘルシーなキノコ類も旬を迎えます。
栗やさつまいもは洋風のスイーツとしても人気の食材ですが、旬の時期には一度は栗ご飯や、さつまいもご飯にして季節の和食を楽しみたいものです。
キノコ類も様々な食べ方がありますが、炊き込みご飯や汁物に入れたり、うどんや蕎麦にたっぷり入れるのがおすすめです。
1種類だけでなく、数種類の違うキノコを組み合わせて調理するのも、様々な風味や食感が楽しめて美味しいです。
ジビエなどの山の幸も楽しめる
山の幸というと、いのししや鹿、雉などを旬の時期に楽しんでいる地域もあります。
フランスなどではジビエ料理とも呼ばれる、家畜ではない野生の肉を食すという風習や文化で、昔は重要なたんぱく源でもありました。
牛や豚などの家畜に比べると臭みが気になりますが、それをカバーする調理法も受け継がれており、しし鍋にしたり、鹿肉の照り焼きや南蛮ソバなど多彩な楽しみ方ができます。
ジビエが美味しい時期には、今でも食している地域に出かけて行って民宿や地元のレストランで嗜むのもおすすめです。